歯科検診の考え方

80歳で20本の歯を残す。

健康体と思っている状態で病院へ行くと言う考え方

自覚的症状のない時点で歯科受診

何らかの症状が出る前に

歯に関しては、「痛みがない」もしくは「目で見た大きな変化がない」限り歯科への受診の機会が発生しないのが現状ではないでしょうか。国の発表によれば、歯を失う原因は歯周病が一位となっています。歯周病は、初期段階においてははっきりとした症状がほとんどなく進行し、自覚的な症状が発生した時点においては病状がかなり進行している事が大変多く見られます。

一般的な体の健康診断は、各企業などを通しあるいは自治体などから、年に一回程度受けた事があると思います。企業によっては、企業検診の中に歯科検診も付帯されている場合がありますが、かなり少ないのが現状と思います。

また、この場合の歯科検診は、歯科医院に常設されている「歯科診療台」を利用した検診で無い事が多く、たいていの場合は丸椅子などに座った型で行われているものと思います。

歯科領域における診療は、何らかの症状が出てからの来院が主となっているのが日本の現状と思います。その点、欧米諸国では疾患の予防のための受診が主となっています。このような違いが生じている一つの理由と思われるのが「国民皆保険制度」にあるように思われます。

この「国民皆保険制度」は、病気や怪我をしたらば保険証1枚を持って病院に行けば良いと言う考え方を国民に浸透さる結果となりました。怪我はともかく、病気に関しては早期に発見し早期に治療を開始する事が早く治る事につながります。

その観点から、皆保険制度開始からかなりの年月が経過した後「人間ドック」と言う疾病に罹患する前に、健康体と思っている状態で病院へ行くと言う考え方が広まって行きました。現在では、企業との特定契約をしている病院も含め、個人的にも定期的に人間ドックを受診する傾向は日常的になってきています。

国の指針である8020運動と言う目標を達成する第一ステップとしても、自覚的症状の全くない時点で歯科医院を受診する事が大きなポイントとなるでしょう。


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